明暦3年(1657年)の創業以来、酒造り一筋300余年。豊かな水に恵まれた環境の中で、京都の食文化とともに歩んできた伏見の老舗蔵元です。
江戸時代初期、宇治川(淀川)沿い豊後橋(観月橋)の近くで「鮒屋(ふなや)」という船宿を営んでいた初代 四郎兵衛がお客様に出すための酒を自分で造りはじめたのが当社の酒造りの第一歩とされています。
酒株制度が起こった明暦3年(1657年)、伏見には83軒の造り酒屋があり、「鮒屋の酒」は伏見の代表酒として30石船に乗って淀川を下り、大坂から江戸に運ばれ、東人(あずまびと)の舌をとらえたと伝えられています。
明治43年、10代目北川三右衛門が中国の四書五経の文献より「富此翁」の表現を見つけ、酒銘を「富翁」としました。「富此翁」の富は貧富を表すのではなく精神的な豊かさを言い、「心の豊かな人は晩年になって幸せになる」という意味です。
「富翁」には、飲む人の心まで豊かになるような酒を造りたい、そんな思いが込められています。